医師として
医師の引退はいつ?
現役にこだわる理由とは?
そのこだわりと経験を必要とする医療機関がある。
66歳 医師人生の集大成へ(前) 2024年11月22日
一、難航を極める病院探し
私とI先生との出会いは、I先生から直接頂いたお電話がきっかけでした。
66歳の精神科医師。病院、クリニック勤務で培った精神科の経験を生かし、次は精神科訪問診療の勤務をご希望でした。
お電話でご希望を伺った後、早速I先生のご希望に合った求人の選定に入りましたが、ご年齢や内科診療の経験が無い点から、前向きに検討して頂ける病院、クリニックは中々なく、やっと見つけても勤務内容が合わないなど、難航を極めました。
66歳の精神科医師。病院、クリニック勤務で培った精神科の経験を生かし、次は精神科訪問診療の勤務をご希望でした。
お電話でご希望を伺った後、早速I先生のご希望に合った求人の選定に入りましたが、ご年齢や内科診療の経験が無い点から、前向きに検討して頂ける病院、クリニックは中々なく、やっと見つけても勤務内容が合わないなど、難航を極めました。
二、ようやくオファーを獲得
このままでは、具体的なご提案がなかなか出来ないまま時間だけが過ぎてしまうと思い、少々方向性を変えて、未経験でも先ずは内科の経験を積みながら精神科の訪問診療が少しでもできる、今後の精神科患者需要が見込める求人のご提案をさせて頂くことを考え、I先生の希望エリアの病院、訪問診療クリニックを1つ1つ確認していきました。
しかし、精神科の医師は非常勤で間に合ってるや高齢の医師はお断りの繰り返しで、求人を見つけるのは容易ではありませんでしたが、少しずつエリアを広げることでようやく1件のオファーを獲得する事ができました。
しかし、精神科の医師は非常勤で間に合ってるや高齢の医師はお断りの繰り返しで、求人を見つけるのは容易ではありませんでしたが、少しずつエリアを広げることでようやく1件のオファーを獲得する事ができました。
三、見つけたクリニックを打診
I先生とのご面談時に、ご希望の求人を探させて頂いたが年齢や内科経験の問題で検討頂ける医療機関が見つからなかった旨を正直に伝えたところ、「無理難題をお願いして、ごめんなさい。年齢も年齢だし、未経験だとやっぱり難しいよね」と仰り、労いの言葉をかけていただきました。
そして、精神科メインではないですが、内科診療の経験を積みながら精神科患者も少し対応できる訪問診療クリニックからオファーを頂けたことを説明させて頂くと、「訪問診療未経験の私を求めてくれる医療機関があるなら、精神科メインの業務内容じゃなくても応えてあげないとね」と、面接のご希望を頂きました。
そして、精神科メインではないですが、内科診療の経験を積みながら精神科患者も少し対応できる訪問診療クリニックからオファーを頂けたことを説明させて頂くと、「訪問診療未経験の私を求めてくれる医療機関があるなら、精神科メインの業務内容じゃなくても応えてあげないとね」と、面接のご希望を頂きました。
四、医師としての矜持
その後、I先生は今迄のご経歴や医師として大切にされてきた事、今回の転職でキャリアチェンジに踏み切った理由をお話し下さいました。
今迄の診療経験から、患者さんの普段の生活状況を把握する事が大切だと感じ、患者さんの生活環境、日常を直接見る事が出来る訪問診療に興味を持った、との事でした。
また、外来通院が困難である等、訪問診療を必要とする患者さんは今後更に増えていくので、そんな患者さんの気持ちに応えたい、医師キャリアの締めくくりとしてどうしても訪問診療がやりたい、と当に医師としての矜持を垣間見せて頂きました。
今迄の診療経験から、患者さんの普段の生活状況を把握する事が大切だと感じ、患者さんの生活環境、日常を直接見る事が出来る訪問診療に興味を持った、との事でした。
また、外来通院が困難である等、訪問診療を必要とする患者さんは今後更に増えていくので、そんな患者さんの気持ちに応えたい、医師キャリアの締めくくりとしてどうしても訪問診療がやりたい、と当に医師としての矜持を垣間見せて頂きました。
五、面接に臨み内定を頂く
穏やかで優しい表情のI先生の口から語られた言葉は、力強く、私の心に強く響きました。話を聞いた私は感銘を受け、「必ず先生の医師キャリアの締めくくりにふさわしい職場を見つけお連れ致します!」と即座に宣言しておりました。それ程、I先生の言葉からは強い覚悟を感じました。
翌週、訪問診療クリニックの面接に臨み、先方の院長、事務長からも好印象で、その場で『是非入職をお待ちしております』と内定を頂くことができました。
I先生からも「未経験にも関わらず受け入れて頂きありがとうございます。よろしくお願いします」と仰って頂け、双方円満で話を進めることとなりました。
ところが、思いもよらぬことで事態は急変することになったのです。
翌週、訪問診療クリニックの面接に臨み、先方の院長、事務長からも好印象で、その場で『是非入職をお待ちしております』と内定を頂くことができました。
I先生からも「未経験にも関わらず受け入れて頂きありがとうございます。よろしくお願いします」と仰って頂け、双方円満で話を進めることとなりました。
ところが、思いもよらぬことで事態は急変することになったのです。