トップページコンサルタント手記Episode 85: 理想と現実の狭間で(下)

コンサルタント手記転職とは、人生を選び取るということ。
これは、医師の転職を導いたコンサルタントが経験した、
本当にあった物語。

Episode 85理想と現実の狭間で(下)2008年09月01日 コンサルタントK

翌日から、T先生の希望にマッチする病院を探し始めた。幾つかの病院をあたっているうちに、先生のご自宅から電車で20分位の所にある中規模病院Aから声が掛かった。

A病院は、現在の病院に比べ規模こそ小さいが、一般内科の指導体制も整い、在宅・往診にも積極的に取組み、チーム医療の体制がしっかり確立されている点で、T先生からもきっと喜んで頂けると確信した。

早速T先生に連絡を入れ、A病院からオファーがあったことをお伝えすると、「Kさんに全てお任せします。」と元気な声でお答えになった。

面接の日。院長先生、内科部長、事務長が席に着かれ、午後3時に面接が開始された。地域の患者さまをどう大切にしているのか、チーム医療の大切さについて、院長先生が熱弁されていた。T先生も小児医療の大変さや、何故転科したいのか、将来の希望等をしっかり述べられ、会話のキャッチボールが繰り広げられた。その後の院内見学でも医療機器や設備について、事細かく質問されていた。最後に院長先生から「先生、うちの病院に来て頂ければ、十分な活躍の場を提供する事をお約束します。」というお言葉を頂戴し、無事面接は終了した。気が付くと時計の針はもう午後5時30分を指していた。

面接の翌日、T先生に連絡を取ると、「一般内科医として、プライマリーケアを学ぶには最適の環境だと思いました。人間関係もうまく築けそうですので、是非A病院にお世話になりたいと思います。医者として、また一人の人間として、プライベートも大切にしていきたいです。」期待に満ち溢れているご様子だった。その後、条件面でも月2回の当直で、年俸は前職より300万円アップという内容で入職に至った。

入職後しばらくして、A病院にT先生を訪ねてみると、とてもお元気そうなご様子で、「近所に往診に行くと、患者さんからお見合いの話を持ちかけられ、ホントに困ってしまいます。」と冗談混じりにおっしゃり、充実した日々を過ごされているようであった。

T先生は今回の転職で、新しい夢の実現に向け、第一歩を踏み出したところである。第一歩とはいえ、内科医として、地域に貢献したいというT先生のお力になれた事は、コンサルタントとしてのやりがいを感じ、責任の重大さも再認識した一件であった。

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