トップページコンサルタント手記Episode 180: 地域医療(下)

コンサルタント手記転職とは、人生を選び取るということ。
これは、医師の転職を導いたコンサルタントが経験した、
本当にあった物語。

Episode 180地域医療(下)2016年08月01日 コンサルタントT

そしてご案内したのがB病院でした。10対1看護基準で一般病棟と療養病棟がある病院です。先生が想定されていたエリアとは少し異なるのですが、高速を使うと車で30分くらいであることがわかりました。事務長に相談をすると、先生のご専門である消化器が弱い病院なので、ぜひともご紹介いただきたいとのことでした。先生へは、一般内科ではなく、消化器内科で内視鏡検査・腹部超音波検査もしていただく案件としてご紹介をしました。先生からは事前に質問も何点かいただき、大変前向きに検討いただいた結果、面接が決定しました。病院へは前回の反省を踏まえ、事前に年齢の件も問題ないと了承をいただきました。

面接当日、A先生は前回お会いした時と同じようにスーツを格好良く着こなしていらっしゃいました。とても若々しく見え、年齢は問題ではないと改めて思いました。
応接室に通され、事務長からは院長先生が直々に先生とお話をしたいとおっしゃっていると告げられました。こちらの病院の採用面接は、通常院長先生は同席されないのですが、A先生に対しての本気のお気持ちがうかがえて嬉しく思いました。

院長先生がいらっしゃると、A先生と院長先生の年齢が近いということもあり、お話がかなり弾みました。そして、この地域にはA先生のご専門である消化器内科の慢性疾患の潜在的患者が多数いるとの話になったのです。病院のためにも、患者様のためにも先生の力が必要だと院長先生は熱心にお話くださいました。まさに地域医療だと思い、私もお話を興味深くお伺いさせていただきました。
面接が終わって、A先生からは「前向きに検討して、1週間後にお返事します」とのお言葉をいただき、病院を後にしました。

それから外来・検査・病棟管理についての先生の要望と病院側の状況のすり合わせを行い、きっちり1週間後に先生よりご連絡をいただきました。「B病院でお世話になることに決めました、今後の契約についてもお願いします」とのことでした。条件は、週4.5日で1,700万円、消化器内科での採用です。先生にご納得いただける案件のご紹介ができ安心いたしました。

その後、契約のためA先生と一緒に再び病院を訪問しました。事前に内容の確認をしていたためスムーズに契約締結となり、看護部長や放射線技師の方などが続々と挨拶に訪れました。みなさん先生を歓迎してくださって、歓迎会の日程も決めているところなのだと教えてくださいました。
全ての手続きを終え、最寄り駅まで先生と一緒に向かっていた際、先生より「これでお会いするのは最後ですね、色々とありがとうございました」とのお言葉をいただき、とても悲しい気持ちになりました。しかし、コンサルタントの仕事とはこのようなものなのかもしれません。もちろん入職後も引き続きフォローをさせていただきますが、問題がない場合はまた次の先生と医療機関とをつなぐことを考えていかなければならないのです。これからもより多くの先生、医療機関の役に立てるよう努めていこうと決心をし、先生とお別れをしました。

今回A先生のご転職のお手伝いをさせていただき、地域医療を担う病院と先生方の思いを知ることができました。また、私達コンサルタントは医療機関への先生のご紹介という仕事を通して社会への貢献ができるのだと実感しました。そのような気持ちを持って取り組むことが求められているのだと思います。このことを忘れずに、これからも努力し続けようと思っております。

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